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『R.U.R.U.R ル・ル・ル・ル このこのために、せめてきれいな星空を 』感想-新版-

 【14//2008】

前の版の感想はコバトムギルートに触れていなかったり、勢いで書いた感想に追記したり、修正したりで色々と問題があったので改訂版を。

ネタばれで書いているので未プレイの方は絶対読まないほうがよいと思います。





では↓ 特定キャラクターと結ばれるENDではないタンポポ、コバトムギルートですが、どちらもこの作品のテーマにあたるシナリオだと思います。
とは言っても全編を通して描かれているので、この2つだけが特別重要なENDというわけではないと思います。

それぞれのルートの役割は
タンポポルート「世界をあるがままに愛するとう残酷」
コバトムギルート「しあわせと、ひみつのしあわせ」(「しあわせにも、いろいろあるということ」)
を明確に提示することではないかと思います。


この作品の主人公、《マンカインド》のイチヒコはこの作品の評価が分かれる要因です。
一般的?にイチヒコがよくないって言われていますし、自分も好きじゃないんですけど、主人公はイチヒコである必要があったと思います。
純真無知なイチヒコである必要が。
愛情に包まれていることにに疑問も抱かない、それが当たり前だって思っている、それどころか気づいてすらいないイチヒコに。
世界のことなんて知らない、あるがままに受け入れているイチヒコに。

彼はやっぱり主人公なのだと思います。
彼も選択を迫られます、ミズバショウENDにおいても、シロツメグサENDにおいても、ヒナギクEND、そしてベニバナENDにおいてでもです。
そして彼は選ぶのです、彼にとっての幸福を。

《世界》には、ひみつの“しあわせ”や、ないしょの“いいこと”がたくさんあるということだ(コバトムギ)
でも、それは『よくないもの』や『わるいもの』なんでしょう?(イチヒコ)
そういうものも、まじってる、だが、それはそれで、とっても大事なものなんだ(コバトムギ)

だから彼は自分で決めなければなりません、彼の“しあわせ”と“いいこと”を。

シロツメグサルートで彼が間違ってしまったのはそこ。
シロツメグサ告白シーン
イチヒコ、私と――
つきあう・・・・・・

(中略)
でも、いいものらしい・・・・・・。まんがやテレビに出る女は、みんなそう言う・・・・・・(シロツメグサ)
(中略)
よくわからないけれど・・・・・・
でも、いいものだっていうなら、いいよ
(イチヒコ)

これが彼の失敗、誰かに判断をまかせてしまったということ。
そして何も選べなくてもいけません、それについてはミズバショウBADENDで描かれています。

だからヒナギクは言うのです。
ですから・・・これは最後のお願いよ。ヒナちゃん。わたしたち、今まで十分幸せだったじゃない(ミズバショウ)
じゃあイチヒコの幸せはどうなるのよ!(ヒナギク)
ベニバナとの戦闘シーン
あんたとミズバショウは一緒よ!イチヒコに、なんでも教えれば良いと思ってる
一緒に悩んであげない、わたしはね、イチヒコには自分で考えて選んで欲しいの!
(ヒナギク)



"このこのために、せめてきれいな星空を"
というタイトルをみた時、まぁ愛情とかがテーマなのだろうと思いました。
実際それで間違っていなかったと思います。(規模が予想と違いすぎましたが)
どのルートに入ってもチャペックやセーバーハーゲンのイチヒコ(もしくはマンカインド)に対する愛情が描かれています。

イチヒコの命が危険にさらされるような行動はおかしいのにマンカインドに奉仕するがためにそれを行ったベニバナたち、シロツメグサ。
イチヒコを思うがゆえに勝手な行動を取ったミズバショウ、コバトムギ。
自分が死ぬ(壊れる)ことを厭わないベニバナ。

"気がちがうくらいキミが好き"

ヒナは全部に引っ掛るような、どれにも引っ掛らないような。
一番マンカインドっぽいのはやっぱりヒナですね。
レムが目覚めているとはいえ、ロボット三原則を考えるとだれもが"気がちがうくらいキミが好き"
こんなふうに思っていました。


本編を進めていくとイチヒコが本当は最後のマンカインドではないことがわかります。
これによってイチヒコは孤独から開放されるはずでした。
しかし彼はミズバショウたちとの生活を選びます。

みんなといっしょのほうが、ずっといい――。
そうイチヒコは言ったのです。
(中略)
ひとりに・・・・・・しないで・・・・・・
ひとりに、しないで
(イチヒコ)

これはマンカイドであるイチヒコが選んだ答えです。
夜間飛行においてイチヒコはチャペックに生まれ変わります。
彼はお姉ちゃんと同じチャペックに、友人たちのセーバーハーゲンの仲間になれたのです。
それでも彼は最後にこう言います。

ひとりにしちゃやだ・・・・・


最後のマンカイドでもなくなったのに、チャペックになったのに彼はともだちとからだを寄せ合って泣きつづけます。
結局イチヒコの孤独とはなんだったのでしょう?
イチヒコとともだちの共通点ってなんでしょう?
彼らは皆レムがあります。
《こころ》があるのです。
だって彼らはロボットではないのだから。
彼らには《こころ》があるのです。

ミズバショウルートにおけるイチヒコの“ひとりに、しないで”という発言のあとに以下のようなことが書かれています。

それは、イチヒコのほんとうのねがいであり、
天然・被造を問わず、宇宙のすべての知性体に共通する
いちばんのねがい
でもありました。

『夜間飛行』より
「あの光は、ぼくらの船をのこしたまま――」
「かってに消えたり、でなければ、また新しい宇宙になったりするんだ」
「あたらしい宇宙――あたらしい星と、あたらしい光、あたらしい時間と、あたらしい空間、それと―ー」
「あたらしい、いのち・・・・・」
「そんなものにみちあふれた、いまと関係ない、あたらしい宇宙になるんだ・・・・・」

(あの光は、僕らの孤独そのものなんだ・・・・・)
僕らは宇宙にいると思ってた。
ひろい宇宙につつまれているって。
僕らがいると思っていた宇宙は、ほんとうは
僕らと関係なく、かってに消えたり
でなければ、僕らと関係なく、かってにあたらしく生まれたりするものだったんだ。

僕らにとっては、歩いていける場所と、手でさわれるものが《世界》のすべてだったんだ。

ともだちふたりは、泣いたまま
そっと僕にからだを寄せた。
「ひとりにしちゃやだ・・・・・」
「・・・・・・・・・・・みんなも、いっしょよ・・・・・」




結局、イチヒコの孤独とは“いのち”の孤独だったのだと思います。
これにはやられました。
ミズバショウ、シロツメグサ、ヒナギクと散々愛情に溢れた世界をみせておいて“いのち”の孤独をみせられるんです。
ほんとうにまいりました。
思えばタンポポの役割はこのことだったのでしょうね。

この子たちを、せわしなきゃいけないもの・・・・・・。だいじでたいせつな“いのち”だから・・・・・・(タンポポ)
R-タンポポは、とうもろこしを
『この子たち』と呼びました。
それはまるで《人間》の母親のようでした。
(タンポポルートより)
そんなタンポポでもなみだを流すのです、イチヒコに出会ってしまったから。


それでは、"心をこめて"喜びましょう、
この子の目覚めを。

世界に、この子が来たことを。

そして"心の底から"祈りましょう。
この子に幸、多からんことを。

よろこび、そして、いのりましょう。
『こころ』をこめて。『こころ』から――

このきのどくな子が、しあわせでありますように・・・・・

最初からこのことを言っていたのではないでしょうか。
「世界をあるがままに愛するとう残酷」とはこのことではないでしょうか。
目覚めとは誕生。
だからポッドから目覚めたときに涙を流すのは、孤独を知ったからかもしれない、愛を知ったからかもしれない。
最後のマンカインド、、、、、、、たぶんそれがマンカインド。
だから抱き合うのかなと思います。
だとしたらこの作品で抱き合うシーンが多いのは間違ってなかったと思います。

抱き合うなら素肌で
温めて 感じさせて欲しい

(Rose!Rose!Rose!より)


キミの温もりを――、キミの存在を――
すべてに満たされていると思っていた世界は実は私達には関係なく動いていて、
包まれていたと思ったのに本当はそうでなくて、、、だからせめて君は

Daisy Daisy はいと言ってよ 気がちがうくらいキミが好き
ちゃんと立派な花嫁みたいに 馬車のパレードは無理だけど
でもきっとかわりにきっとすてき キミと自転車 二人乗り

(誓いの言葉より)


すべてを掴めるような気がして、それは無理で。
自分にはないものを求めてしまいがちなぼくらだけど、、、
キミがいれば
こんなにも空が青いから
胸の鼓動が激しいから
Daisy Daisy はいと言ってよ 気がちがうくらいキミが好き。

"キミと自転車 二人乗り"

言葉よりも本当は大切なものがあって、
じてんしゃが自転車であるかなんて大事じゃなくて
キミと二人であること
セーバーハーゲンの友人がいること
チャペックのお姉ちゃんがいること
チャペックの幼馴染がいること
そんな世界って、、、"しあわせ"ではないでしょうか?


I don't care many ordinary rose.
I want the rose only you have.

ぼくの花だって、きみらとおんなじそこのいらのバラに見えるだろう。
でも、ぼくにはあの花だけが、きみらぜんぶより大切なんだ。

ぼくが水をやったのは、あの花だけ。
おしゃべりしてやったのも、あの花だけ。

だってあれは、ぼくのバラだったんだもの。

(Rose!Rose!Rose!および本編より)


ヒナギクルートの終盤抱きあう二人がキスをし、光に包まれているシーン。
あの時彼らは本当の意味で生まれたのではないでしょうか。

きっともう僕はマンカインドなんかじゃなくって・・・・・・ヒナギクと同じ、でも、チャペックでもないなにかに、なっていたんだって。(イチヒコ)
(中略)
あのとき、わたしのなかのマンカインドの部分が一気に、広がったみたいな(ヒナギク)
なんだか、ヒナからいろりろもらうみたいな、そんな感じだった・・・・・・かも
(中略)
一人ぼっちのマンカインドから、ふたりぼっちの僕たちになったみたい(イチヒコ)
(ヒナギクルートより)

宇宙(そら)の下でキミに〝特別〝をあげよう
大切なものだから無くさないで そして二人で

手と手をとりあって 明日を夢見よう

(Rose!Rose!Rose!より)



シロツメグサのドレクスラーという設定は面白かったと思います。
壊れていく世界、汚れた空、物凄い直接的な描写だったと思います。
シロツメグサはイチヒコさえいればよかった、イチヒコはほんとうはシロツメグサがいればあんなにも綺麗な世界に居られたんです。
宇宙船は二人の“じてんしゃ”だったのですから。

この作品って御伽噺や童話のような印象を受けるのですが、それは引用や文章の繰り返しだけによるものではないと思います。
たぶん、テーマを繰り返しているからではないかと。
描きたいテーマというのは基本的にどのルートにおいても共通していて、それを違ったストーリーの繰り返しでみせているから童話のように感じるのではないかと思います。
また、最後の最後になるまでイチヒコに答えを求めないやさしいお話だからではないでしょうか。

自我があるということは他者と自分が違う存在であるということを意味します。
だから選ばなければなりません、自身の選択を。
同じではないのです、だから自分の望むようになるとは限りません。
それぞれがそれぞれに生きているのです。
だからこそ、傍にあるものが大切なのではないでしょうか?
自分はそんな作品だと思いました。



"このこのために、せめてきれいな星空を"


このこっていうのはイチヒコではなくて、、、ヒトであったり"いのち"ではないでしょうか、
サン=テグジュペリ号っていうのは実は宇宙船地球号。
いや、宇宙そのものかもしれない。

"ほんとうは、未来のお話です。"

でもきっと『むかし、むかし』からのお話なのだと思います。
せめてこのこには美しいと感じることのできる世界を。
せめてこのこには選ぶことのできるこうふくを。
そんな物語ではないでしょうか。
設定と構成が素晴らしい作品だと思います。
全てのルートが夜間飛行へと繋がっていて、夜間飛行もまた全てのエンディングに繋がっているのだと思います。

むかし、むかし・・・・・。
いいえ――ほんとうは、べつにむかしというわけでもないのですが、

(中略)
宇宙船《サン=テグジュペリ》号は、"これからもずっと旅を続けます。
(中略)
そして、このおはなしは―――つぎのひとことで終るのです。

すなわち――、
『しあわせにくらしましたとさ、めでたし』

遠い未来もずっとそんな物語でありますように という願いが込められている作品ではないでしょうか。



もう一人の主人公、ベニバナについて

ベニバナや仲間のセイバーハーゲンたちは《こころ》を手に入れたがゆえに苦しみます。
そして彼らはロボットに戻りたいと言い、強行手段にまで出るのです。
イチヒコと和解できた後もマンカインドに好意を抱くことを不敬と考えるベニバナはそこでも悩むことになります。
《こころ》を得た代わりに苦しみも感じてしまうのです。
そしてイチヒコに対して自分が抱く思いにも不敬であると感じてしまう。

《こころ》を持つことは本当につらいことなのでしょうか?
ロボットであることは幸福なのでしょうか?
逆に《こころ》を持つことは良いことなのでしょうか?
ロボットであることは不幸なのでしょうか?

誰よりもチャペックであろうとしたがたためにベニバナは誰よりも苦しみを感じてしまうのだと思います。
でもそれは彼女がチャペックだったからなのでしょうか?
私はヒナギクとベニバナは似ているのだと思います。

《こころ》を得た代わりに苦しみとは本編でずっと描かれてきたことではないでしょうか、つまり、世界をあるがままに愛するとう残酷。
ヒナギクとベニバナのEDの違いはおそらく1つの違いから生まれているのだと思います。


ろうそく ともして いけますか?
ろうそく けさずに もどれます
おもい びょうきで ないのなら
ろうそく けさずに もどれます

「無数の星のひとつに住んで、僕は毎日君に笑いかけるだろう。星が夜空を見上げれば、星空全部が笑って見える。そのはずさ」

そう言って、王子はまた笑いました。

「どうか泣かないで、僕の友達。すべての悲しみはいつか和らぐ。和らいだその時、君は僕を思い出し、夜空を見上げて笑うんだ。君の友達はびっくりするだろうね。『星を見るといつも笑いたくなる』だなんて」

そう言って、王子はまた笑いました。

「これが僕の贈り物。星空すべては僕の笑顔で、輝く一つ一つは、笑顔になれる魔法の鈴さ」

(中略)
「わたしたちの、希望・・・・・・」
「とっても素敵で素晴らしい」
「大事な大事なたいせつで、正しく尊い、わたしたちの救い・・・・・・」
「イ・・・・・・」
「・・・・・・イチヒコ・・・・・・・」

(ベニバナルートより)

これはベニバナルートのラストの文章なのですが、とても皮肉めいているというか哀しいシーンだと思います。
ヒナギクは公然とマンカイドがよくないものだと言います、だから彼女がイチヒコを求めたとき、それはマンカイドのイチヒコではなくイチヒコという“とくべつ”ではないでしょうか。
ベニバナはマンカイドの復活を選びます。
それは彼女がマンカインドを大切に、大事に思っているからです。
王子の台詞――
無数の星のひとつに住んで、僕は毎日君に笑いかけるだろう。星が夜空を見上げれば、星空全部が笑って見える。そのはずさ
忘れてはいけません、王子が“とくべつ”だから王子がいる星と同じかたちをした星星が笑ってみえるのです。
ベニバナはそのことに気づけなかったのではないでしょうか。

ろうそく ともして いけますか?
ろうそく けさずに もどれます
おもい びょうきで ないのなら
ろうそく けさずに もどれます


いえ、気づいていても辿りつけなかったのかもしれません。
鐘はなってしまったのですから。

ベニバナとヒナギクの違い、それはたぶん自分で“しあわせ”を決めたかどうかではないでしょうか。
チャペックのベニバナはチャペックとしての判断に任せてしまったのだと思います。
ベニバナとヒナギクはとても似ていたのではないでしょうか。
ふたりとも“こころ”が豊かだった、だからチャペックとしての使命に拘ったベニバナはとても苦しみ、あのエンディングに至るのではないでしょうか。

ベニバナはイチヒコと抱き合う前にこんなことを言っています。
《人間》は正しく素晴らしい存在。なりたいようになさることが、すべて素晴らしい結果となるよう、できているのでございます
《人間》同士であれば、セックスは大切な行為です。新たな《人間》を産み出し、増やすための行為なのですから
ですが高等被造知性は《人間》を産みません
そのように、ロックがかかっているのです


でもヒナギクとイチヒコの物語は、ね?
セントラルとパシフィック。ふたりは身分の差を、乗り越えて・・・・・・
お父さんとお母さんに、なるのですよ

(中略)
あたらしい出会いを祝う、パーティを(ミズバショウ)
・・・・・・おじいさん・・・・・・(シロツメグサ)


とってもすてきで、とってもしあわせな、そんなおふねのおはなし。
じてんしゃになれたおふね。
むかしむかしの、ものがたり。

(「ふたりのりじてんしゃできみと」より)
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